コヒナタワーゼの小部屋

Seek ye first the Kingdom of God And His righteousness. And all these things shall be added unto you. Allelu, Allelujah!

餞別文 卒業

今週のお題「卒業」

 

 こんばんは。長く続いた冬ももう直ぐ終わりを迎えますね。きっと私が京都へ戻る頃には桜が綺麗です。お元気ですか。言葉をあげられなかったあなたたちに言葉を送らせてください。

 

 私は今京都に住んでいます。怒られるかもしれないけれども、私は京都へ行くつもりなんてなかったの。たまたま大学が京都だったから京都へ行っただけで。高校の卒業式について、ね。私は高校を卒業したという実感はわかなかったの。先生たちが別れの言葉を告げる中、私は「また会えるじゃん」なんてことをずっと思ってた。そうして、卒業して、もう何年かな。そのとき、私は卒業したという実感なんてなかった。

 

 私は大きな失敗をしたね。ええ、というのも精神をやられていた、という言葉でここは片付けさせてください。また、会ったときに話させてほしい。端的にいうと、浪人したの。だから今はあなたたちの後輩に当たる。けれども、本当は後輩になれて安心した。私の周りの同級生は私より先をいっているような感じがしたから。私が早生まれのせいかな。

 話が逸れたね。失敗したの。浪人した。多分、これは勉学とかじゃなくて多分私が進むことを恐れたからだと思う。高校卒業した時の年齢って18ぐらいでしょう。だから、私はまだ子どもだと思っていたの。卒業なんてしたくないって思っていたの。大人になんかなりたくないって。子どものままでいれば好きな結末がやってきてくれるってね。ごめん、曖昧な物言いだけど意を汲んでほしい。

 けれどもこんなことを書くことができるぐらいに私は進めたと思うの。だから私は今回筆をとりました。こんな失敗を見て欲しくなくてずっと逃げててごめん。

 

 なんで認めることができたのか、つまり今になって卒業できたのか、ということを述べることを許してください。私は大学へ入って年下の子と同級生になりました。私が成人しても同級生たちは未成年だった。そのときに気付いたの。この、年齢を取るというサイクル、入試というようなサイクルはずっと続いていくんだなって。その事実に気付いたときに、私にはもう認め、諦めるしか選択肢がなかった。年下の同級生の前で泣き言は言っていられなかったのです。

 もちろん彼/彼女らを侮ってなんかいません。私が浪人し、友達の先生に勉強を見てもらった時間と経験の溝は私を深く隔てました。同級生の子、私と何も変わらなかったの。だから、年齢の問題じゃないんだなって思った。経験をし、どう考えてきたのかということ、その事実によって変わるんだって。悲しかったよ、私はどれだけの時間を無駄にしてきたんだって思った。卒業をしないことで、認めないことで私は得られたはずの多くの経験を失ったんだ。

 私にとって卒業するということは大人になるということと同義だった。もう大学生だもんね。そう思ったら色々諦めることができた。甘えることとか、何も考えずに生きることを。子どもであるということにしがみつかなくてもよかった、って思うの。でもこの認識にくるまでは大学の一人の友人の存在を話さなければいけません。でも、その話はまた会ったら話そうね。

 

 私のことばっかり話しちゃったな。きっと言い訳に聞こえると思う。否定はできません。けれどもきっと私は聞いて欲しかったんだと思うの。ありがとう。

また時間があったらいろんな話を聞かせてくれると嬉しいです。この4年間の間何があったかとか本当はとっても話したかったの!

 そういえば弟も高校を卒業しました。月日が経つのは早いね。

 経験をせずに、避け続けることもできるとは思うけれども、経験をすることで得られることも多くあるって気づきました。浪人のことを悪く思うように書いたと取られると思うけれども、本当は浪人の時期も誇らしいこと、いっぱいありました。また、私はいろんな体験をします。そして、あなたにお話をさせてくださいね。

大学生活の途中、今の私はあなたにこの手紙を餞別の意を込めて送ります。 

また会おうね。